カミサマごっこ

徒然なるままに、オタクする。

『WHITE ALBUM2』プレイ日記、6日目

6日目

WHITE ALBUM2 closing chapterの1周目、完走。辛くて、苦しかったけれど、それでも走り切ってよかったと心から思える。雪菜派のぼくにとってはそんなラストだった。……なお、最後の最後に見たcodaの冒頭は見なかったことにする。

今回はclosing chapterの雪菜ルート関連の感想について、つらつらと書いていく。
まず、最初に言いたい。雪菜、可愛い可愛い可愛い可愛い。雪菜が天使すぎて、ぼくの語彙力が死んでいた。
甘えモード入った時の雪菜は無敵。
春希の説得の後、雪菜が『WHITE ALBUM』の鼻歌を歌っているシーンを見て、なんというか。雪菜の可愛さと、とうとうここまで戻ってこれたんだなという感動に包まれていた。雪菜、ありがとう……ありがとう…………。
少し話が逸れるが、小木曽家のみんなもほーーんとに好き。3年前からずっと思っていたが、頭のお堅い父親と思いやりの深い母、ラフに仲良くできる弟も、正直羨ましくすらある。何よりも、温かい家庭が画面のこちらにまで伝わってきて、好きでした。本当にありがとう。
雪菜関連の話はしてもし足りないくらいにはあるんだが、ぼくの語彙力が足りないせいで、文章化するのは厳しい。キャスでもする時に喋るかもしれない、ってことにしておこう。

シナリオ全体から考えたことについて1つだけ。
雪菜ルートでは結局、和泉ちゃんの正体についてははっきりせず、麻理さんのプライベートに踏み込むこともなかった。展開上、小春ちゃんと恋愛方面へ走ることもなかった。
これは、ぼくたちが日頃生きている現実世界と地続きの真実であるように感じた。
ぼくたちが日々を過ごしていく中で、触れ合う人、関わる人、すれ違う人は無数にいることだろう。それら全ての人々と親睦を深めていたらカラダがいくつあっても足りないし、ヒトはそんなことができるほど器用でも賢くもない。意識的、無意識的に関わらず、相手を取捨選択して、人生を作らざるをえない。
以前も言ったように、現実世界では常に分岐を認識できるとは限らない。何気なくとった行動とたいして特別でもない偶然から失われる可能性なんてものは、掃いて捨てるほどある。
だとしても──いや、だからこそ、周囲の人を大事に、よく関わって、よく触れ合いながら、日々をおくることが重要なのだと思った。
……と、まあ小っ恥ずかしいことを生真面目に書いてしまったのは、もしかしたら春希に影響されたのかもしれない。

話が前後するが、春希と雪菜に関して思い出したことが1つある。1月の中旬、下旬頃の、春希が雪菜に弾き語りをしていたくらいのふたりの関係について、だ。
春希は雪菜の全てを受け入れて、雪菜は春希に甘え倒す、そんなドロッドロに甘ったるいふたり。当初、ぼくにはアレがとても危うく見えたものだ。
あの期間がなんだったのか、今思い返してみると、つまりお互いの、目指したいお互いを探し出す時間だったのだなー、と。
ギターの弾き聞かせがあったからこそ、雪菜は本来の自分を見つけ出すためのきっかけを得れて、春希は取り戻したい雪菜像をより明確に出来たのだと思う。嫌いだった音楽と向き合うことが出来たのは、間違いなく春希というプラス要素が、音楽というマイナス要素との相殺を厭わなかったからであろう。
一方、ギターという、いわば3年前の思い出の欠片で少しずつ慣らしていったからこそ、雪菜は『届かない恋』を歌える状態になれた。春希にも良い影響が少なからずあったに違いない。
「歌が好きでワガママで……」というのはまさに3年前の小木曽雪菜であり、その雪菜を軽音ライブのボーカルに勧誘している春希は、奇しくも3年前とまったく同じことをしているのである。道のりこそ違えど、"2人だけで"3年前をなぞることで、かずさのいない現在を埋められるようになったのかな、なんてことも思う。
ともすれば、introductory chapterで「3人から1人ぼっちになり」、closing chapterで「1人ぼっちが2人になる」構成であるとも言えよう。

……あまりしたくない話だが、codaにも少しだけ触れようと思う。
codaではかずさの再登場により、春希の気持ちが揺れるのであれば、これもまたintroductory chapterの再現だろう。
ただし、再現するのであれば、当時と同じことが起きうる前提が必要であるのは自明である。
その前提のうちの1つは、春希と雪菜が密接な関係にあること。これをクリアするために設けられたのがclosing chapter雪菜ルートだったのだろうと考えられる。結局は春希と雪菜が和解を出来ず、大学を卒業した後はだんだん疎遠になり、ふたりの関係も自然消滅していくようならば、雪菜とかずさの闘いなど起きようはずもないからだ。かずさを愛することに罪悪感を抱くのは、春希が雪菜のことも忘れられないからである。それはかずさにとっても同様であり、春希が雪菜と親密な関係にあることが、かずさが踏み切れなかった要素のうちの1つなのだから。
これはあくまでも想像なのだが、closing chapterのクリスマスにも春希が言っているように、雪菜以外の女性が隣にいる場合ならば、春希はいずれかずさを思い出に昇華して、その時春希の目の前にいる女性だけを純粋に愛することが出来るのだと。相手が雪菜だからこそ、かずさが心のうちから出ていってくれないのだと。もしもこれが本当だとすれば、closing chapterで和泉ちゃん、小春ちゃん、麻理さんのいずれかのルートを取った場合、codaシナリオは消滅すらしうる。直球に言えば、春希がかずさを忘れてしまうからだ。無論、これはこんなちゃちいシナリオ構成上の事情ではなく、春希と春希が選んだヒロインの選択によるところが大きいに決まっているのだが。それでも、closing chapterを見ている限り、3人が3人とも、春希のかずさに対する罪を赦し、忘れさせようとするのではないかな、とも思った。これはclosing chapterの他ルートを触ってみればわかることだろう。楽しみ……ではまったくないが、気に留めるくらいはしておこう。

繰り返すようだが、closing chapter雪菜ルートはintroductory chapterの清算である。introductory chapterで渡せなかったシルバーリングも雪菜の手に渡り、introductory chapterによって壊れた春希と雪菜の関係は、元の恋人に戻った。
言い換えると、closing chapterで清算できなかった冬馬かずさこそがcodaで向き合わなければならない存在である。なぜならば、closing chapter雪菜ルートでチャラに出来なかったものというのは、雪菜との対話のみではもはや収集がつかないからである。すなわち、かずさとの再会なくして、氷が溶けることはない。メタ的に言えば、氷が溶けないまま物語が幕引きとなることもないだろう。
冬馬かずさとの邂逅はすぐそこまできている。凍っていた雪が再び溶け始める。最後に見るのは、踏みにじられた泥だらけのアスファルトか、芽吹く一輪の草花か。胃薬を服用しながら臨みたいと思う。

そろそろ3000字なので、ここらへんで今回はお別れにしよう。更新こそなかなかままならないが、プレイ時間は最大限取れるように努力している。……codaは本当に、自分自身の心次第だと思う。ブログの更新が遅れることもあるかもしれないが、読んでいただけると嬉しい。

それでは。
(TwitterのID:@hope_0923)