カミサマごっこ

徒然なるままに、オタクする。

『WHITE ALBUM2』プレイ日記、3日目

3日目

昨夜の余韻を引きずりまくってるぼくである。……なんて言いつつも、常体でこうして文章が書ける程度にはメンタルは回復した。
昨夜は(というか、この記事を書いた日であるので、つまり今朝なのだが)ブログを書いた後もなんだかんだ引きずられて眠れず、気がつけば5時半頃までズルズルと起きていた。目を瞑れば耳に浮かぶのは、かずさの壊れた声、雪菜の悲しそうな声。

……あんまりこんな話してても仕方ないのでひとまず話を先へ。ぼくが寝不足だという事実など大したことでもない。
Twitterで、丸戸史明信者を自称するプロの方に伺ったところ、どうやらclosing chapterへと移行するにはまだまだ手順を踏むべきらしかったが、今のぼくにはintroductory chapterともう一度向き合うだけの気力は残っていなかった。試しては見たものの、初っ端に空港のシーンを持ってくるのは超インチキだ。開始2分で力尽きてしまった次第で。
そんなこんなで、ぼくはclosing chapterへと飛んでいってしまったのだった。
現状についてまとめると、「春希」は和泉ちゃんが帰った後、雪菜に電話し、またかずさに関する取材を担当することになり、ファミレスのヘルプでは小春ちゃんを駅まで送って帰った。「春希」の選択は、そんなところである。

closing chapterから登場する3人のヒロインたちにはやはり触れるべきであろう。和泉ちゃん、小春ちゃん、麻理ちゃんの3人である。それぞれに触れていこう。

和泉千晶。典型的(?)な私文大学生といった印象を受ける。個人的な意見として、見た目は3人の中でNo.1です。ほら、ね。えっちいし。
ただ、きっと怠惰な生活を送っている"だけ"ではないのだろうな、とも思っている。小春ちゃんとの交渉や春希のマンションでの会話から、なんとなくそんな気がした。
故に、それこそが春希が心を開き…………和泉ちゃんに惹かれていく大きなファクターとはいかないまでも、少なからずきっかけになるのではないか、と考えている。

杉浦小春。可愛い。ぼくはリアルでは歳下は完全NGなのだが、きちっとしているこういう女の子はめっちゃすこい。
ぼくが過敏になっているだけなのかもしれないが、小春ちゃんを見ていて思うところはかなり多い。
武也も指摘しているとおり、小春ちゃんはその生真面目さという点において春希そっくりである。「小春希」から、「希」の字を抜けば「小春」になるし。
同時に、その生真面目さから由来する空気の読めなさ、人間関係における下手さも、また春希そのままである。
introductory chapterにおいて、春希がかずさを軽音同好会に誘おうとかずさの過去に無神経に触れた時、かずさは烈火のごとく怒り、音楽室から春希を蹴り出した。
これは、closing chapterで、小春ちゃんが春希の過去に土足で上がり込み、春希を激昴させたのと、全く同じ構図である。
……結局、どちらの場合も──前者は雪菜、後者は和泉ちゃんの、介入をもって、ひとまずの解決をみたわけである。そういう意味では、春希は全く成長していないとさえ言える。
一方、家庭の経済事情からアルバイトに励む姿は、春希も思っているとおり、雪菜と瓜二つである。
ともすれば、小春ちゃんとは春希が向き合うべき過去なのだという暗喩とも取れるかもしれない。小春ちゃんと親しくなっていく中で、春希は過去の自分と、3年前の自分と、直面せざるを得ないのだから。

少し長くなってしまったが、次は風岡麻理。歳上系。リアルだったら惚れてますね。まあ、そんなことはどうでもよくて。
春ちゃんの時と似たような話になるが、麻理はintroductory chapterにおけるかずさと似ているように感じた。
出版関連での就職を目指す春希にとって、麻理はまさしく先輩である。そもそもは、出版業の指導を受けた"師匠"である。
軽音同好会でへたっぴだった春希にとって、音楽のエリートであったかずさはまさしく先輩であり、ギターの教えを密に乞うた"師匠"でもある。
麻理もかずさも、春希より圧倒的に実力も立場も上ではあるが、春希以上の努力、仕事をこなしているところも共通点であると言える。
かずさに関する取材に携わっていく中で、春希がこれに自覚していけば麻理への想いも同様に育っていくに違いない。
……麻理の態度から、春希とかずさの関係がただの同級生に留まるものではなかった、というところまで、麻理は知っている可能性がかなり高いようにも思えた。普通科と音楽科ではかなり接点が薄い。春希とかずさに大きな接点があった、と知っているからこそ春希に頼もうとした、のではないかななど妄想している。

さて。本日のプレイ時間自体は2時間と少しくらいだが、たくさんのヒロインが一気に登場したことで、記事の材料は大漁である。
introductory chapterから流れ着いたclosing chapter。ぼくは、春希は未だに雪菜とかずさの亡霊を追い続けているのだ。小春ちゃんと帰った駅前のファミレスにも見覚えがある。そこに雪菜もかずさもいるんだ。些細な台詞回しからも、雪菜とかずさの影を感じ続けてる。宙ぶらりんのままで放り出された記憶は、春希のみならず、プレイヤーの心にも深く深くぶっ刺さっている。

1日目にも言ったが、ぼくは雪菜がかなり好きである。かずさも好きだけど、僅差で雪菜。
ルートが存在するかどうかは知らないが、できれば雪菜を幸せにしてあげたい。春希と雪菜に幸せになってほしい。
これが正解なのかは知らない。けれど、そういう気持ちの下、雪菜に電話をする選択をした。雪菜の声を聞きたかったからだ。
opで雪菜は「春希くんの嘘つき」と強く弾劾していた。ここで言う"嘘"とはおそらく、春希の「雪菜から離れていったりしない。絶交なんてしない」という誓いに対するそれなのではないだろうか。
和解とは許されることなくして発生しない。しかしながら、許されることに理由を求めるのであれば、弾劾とはもっとも明快な回答のうちの1つである。お互いに気に入らない点を罵り合い、膿を出し切って、それから和解する。実にわかりやすい和解だ。
かつての春希と雪菜ならこれが出来ていた、そのはずだったのだ。かずさの家でふたりっきりで合宿していた事実を雪菜に隠していたこと。雪菜は春希を激しく口撃した。
今は、それが出来ない。

雪菜は歌わなくもなった。歌うと思い出してしまうから。3人の思い出を。大切な人を傷つけてしまった汚泥の如く醜い記憶を。
この事実を知ってから、ぼくは雪菜の歌を聞けなくなった。YouTubeで『WHITE ALBUM』や『深愛』を聞くこともやめた。聞けば辛くなるだけだから。
作中でたびたびラジオから流れる『届かない恋』に対しては、不思議とその意識はない。おそらく、雪菜の歌、ではなく、春希の詩、であると認識しているせいなのかもしれないが。

closing chapter唯一の救いは、依緒と武也の存在である。彼らとの絡みの間だけは、春希が幸せでいられた時期に戻れるような気がする。なんだかんだ武也も依緒もいい友達なんだよな。本音を言えば羨ましいね。

ここまででだいたい3000文字と1時間経過くらい。これくらいがノルマというか、ペースというか、そんな感じっぼい。明日も半日くらいはプレイ時間を取れそうなのだが、生憎外でのプレイとなるので、泣きそうになったら中断しようと思う。その時、中断できるだけの気力が残っていることを今はただ願うばかりだ。

そういえば胃薬を買ってくるのを忘れてたな、なんて今更思い出しながらも、今から家を出る気力なんてサラサラないぼくでした。

雪菜とかずさをどこまでも追いかけて。